文化とは、生態環境や衣食住、生業、信仰、慣習など、多種多様な構成要素が網の目状に絡みあった総体であると言えます。
比較文化学は、比較を通じて自他双方の文化理解を深め、多様性を尊重し互いを認めあう世界の構築をめざす営みです。
本書では、座談会と六つの論考から世界の複数地域の諸相を比較によってとらえ、グローバル時代を生き抜くための共生の知恵と姿勢の体得をめざします。
●目次
◆座談会1「比較文化学とは何か
──その学問的性格と魅力、豊かな可能性」
池谷和信+川村義治+小西賢吾+アヒム・バイヤー+本康宏史+山田孝子
◆論考「人類学調査の遍歴から考える比較文化学の可能性」山田 孝子
◆論考「『道しるべ』としての比較文化学
──複数の文化を生きつづけるために」
小西賢吾
◆座談会2「グローバル時代における比較文化学の方法論
──飛び込む、考える、問い直す」
池谷和信+川村義治+小磯千尋+小西賢吾+アヒム・バイヤー+
本康宏史+山田孝子
◆論考「文化人類学的手法を用いた比較文化学
──他文化に学び自文化を見つめ直す営み」
ジェームス・ロバーソン
◆論考「匂いの比較文化学的アプローチ」 小磯千尋
◆論考「日英語の比較入門
──認知の違いはどこからくるか」 川村 義治
◆座談会3「21世紀に金沢で比較文化学を学ぶ意味と意義
──地方から世界を、世界から地方を問う姿勢を体得する」
池谷和信+川村義治+小磯千尋+小西賢吾+アヒム・バイヤー+
本康宏史+山田孝子
◆論考「京・江戸・金沢
──比較文化史の視点で解き明かす『加賀百万石』」
本康 宏史
●ISBN 978-4-909151-01-8
●A5判、本文144ページ、並製本、カバー装
『比較でとらえる世界の諸相』
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