2022年3月発売 88巻1号(2022年冬号) 目次
特集 日本の食を支える「米・麦・大豆」──国内産の価値を拡げる
■巻頭言 国内・地元で生産することの価値
………………………… 青柳 斉・小池恒男・白岩立彦・辻村英之・吉田行郷
●Ⅰ 国内産「米・麦・大豆」はなぜ価値があるのか
1 米・麦・大豆を国産することの意味と価値……小池恒男
2 「食料安全保障」としての価値
(1)「日本の食」の安全保障をどう理解するか……池上甲一
(2)国際市場における小麦・大豆の需給動向
──COVID-19禍における穀物等市場及び世界の食料需給見通し……古橋 元
(3)「安い日本」における穀物価格の高騰
──低い自給率が脅かす「日本の食」の安全保障……柴山桂太
3 「景観保全と地域活性化」の価値
●コラム1 稲と麦が創りだす景観の意義……秋津元輝
●コラム2 滋賀の酒米と地酒の活性化をめざして……喜多良道
●コラム3 地元産の小麦で住民の笑顔と経済の循環をつくる
「横浜あおば小麦プロジェクト」……奥山 誠
●コラム4 九州における国産大豆による地域おこし……東 鉄兵
●コラム5 笠原棚田米プロジェクト
──食べる人とつくる人で棚田を守る……小森耕太
●Ⅱ 私たちの選択はどうなっているのか
1 日本型食生活の変容と米消費の展望
──主食的消費の動向分析から……青柳 斉
2 「ご飯は太る」の嘘──お米の価値……岩崎真宏
●Ⅲ 国内産の拡充・拡大への取り組み
1 米生産調整の成果と課題──米の需給動向と販売戦略を中心に……冬木勝仁
2 国産飼料用米給与畜産物の消費者の選好と
高付加価値化への課題……信岡誠治
3 小麦を中心とした麦類の国産化の展開とその要因……吉田行郷
4 大豆の国産化の展開とその要因──大豆加工メーカー2社の事例分析から……田口光弘
5 加工業・卸売業にとっての国内産の意義
●コラム6 製粉業にとっての国内産小麦の意義
──美味しさと健康機能の拡張をめざして……吉原良一
●コラム7 製パン業にとっての国産小麦の意義
──食の安定供給とSDGsへの貢献……山田真彦
●コラム8 大豆卸問屋にとっての地元産大豆の意義
──地域の食文化の保護と継承を支える……北尾幸吉雄
●Ⅳ 国内産を拡げるシステムの確立に向けて
1 愛知県の小麦収量3年連続日本一の秘密……伴 佳典
2 日本の大豆作はなぜ低収不安定か
──開発が進んだ生産技術と普及のための課題……白岩立彦
3 水田フル活用は地域でどう取り組まれているか──農業再生協議会と
直接支払交付金をめぐる方針転換の分析を中心に……小川真如
4 持続可能性を高める生産・経営システム
(1)「水稲・麦・大豆の田畑輪換」は水田農業の未来を切り拓くか……稲村達也
(2)環境保全米の産地が抱える課題と新たな取り組み
──JAみやぎ登米の挑戦……水木麻人
(3)有機農業を持続可能なものにする経営システムの探求……辻村英之
●コラム9「オーガニックといえば滋賀県」をめざして
──環境保全型農業40年の歴史の先に……森野 真
■連載
●農の美学 第3回「不可視の美」藤原辰史(京都大学)
●世界の食と農をめぐるシステム転換3……久野秀二(京都大学)
●ポスト・コロナの食と農を支える──担い手たちの群像
●森・川・海の名人に学ぶ──「聞き書き甲子園」作品集から3……紹介・阿部健一(総合地球環境学研究所)
●「農」と「食」を読む──ブックガイド
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